11月4日 第一例会講演
銀座東武ホテル(芙蓉)にて18時より11月第一例会が開催されました。 境会長御挨拶の後、中央大学法学科大学院教授の佐藤信之先生のご講演を戴きました。マイナンバーをめぐる制度と技術についてお話しされました。 マイナンバーとは何か、その制度はどうなのか、大変解り易く役に立つお話しでした。質問も出て大変盛り上がりました。 お誕生会の後ウイサーブとなり楽しい懇談会となりました。
【木村具成・記】
マイナンバーをめぐる制度と技術
中央大学法科大学院教授 佐藤信行
1、はじめに 2015年10月、全住民に対するマイナンバーの通知が始まり、いよいよマイナンバー制度が始動した。他方で、マイナンバーとそれをめぐる制度と技術は、その背景を含め全体像が分かりづらく、理解に混乱も見られる。とりわけ、テレビや新聞等では、マイナンバー制度そのものの議論と附属システムの議論が混乱したまま報道されることが多く、誤解を拡大させている。 そこで本日は、マイナンバーをめぐる制度と技術について、その概要と課題を考えてみることとしたい。
2、マイナンバー制度とは何か 行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(平成25年法律27号)に基づく新たな個人番号制度
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法1条「この法律は、行政機関、地方公共団体その他の行政事務を処理する者が、個人番号及び法人番号の有する特定の個人及び法人その田の団体を識別する機能を活用し、ならびに当該機能によって異なる分野に属する情報を照合してこれらが同一の物に係るものであるかどうかを確認することができるものとして整備された情報システムを運用して、効率的な情報の管理及び利用並びに他の行政事務を処理する者との間における迅速な情報の授受を行うことができるようにするとともに、これにより、行政運営の効率化及び行政分野におけるより公正な給付と負担の確保を図り、かつ、これらの者に対し申請、届出その他の手続きを行い、又はこれらの者から便益の提供を受ける国民が、手続の簡素化による負担の軽減、本人確認の簡易な手段その他の利便性の向上を得られるようにするために必要な事項を定めるほか、個人番号その他の特定個人情報の取扱いが安全かつ適正に行われるよう行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十八号)、独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十九号)及び個人情報の保護に関する法律(平成十五年法律第五十七号)の特例を定めることを目的とする。」
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名寄せのための固有番号(個人番号(毎ナンバー)と法人番号)と、それを活用するための制度・技術の複合物
=マイナンバー +個人番号カード +公的個人認証 +マイナポータル 当初は、社会保障(年金、医療、介護、福祉、労働保健)、税(国税、地方税)、災害対策分野で利用されることとされていたが、2015年9月の法改正によって、2018年から預金講座、乳幼児が受けた予防接種の記録などにも適用できるよう利用範囲が拡大された
3、複合的な制度・技術とその交錯 3-1、マイナンバー 住民票コード(11桁)を基礎として、新たに生成される12桁コード ※このコード自体には、意味を持たせていない
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これ自体は個別の行政データベースの個人識別キーとしては利用せず、それらを名寄せするためのキーとして、総務省の「情報提供ネットワークシステム」によって、相互変換された上で、必要な情報が名寄せされる
名寄せによるプライバシー侵害のリスクが懸念される部分であり、このため、日本年金機構が管理する基礎年金番号との結合が延期されるなどの対応がとられた(2015年9月の法改正に伴う措置)
3-2、個人番号カード プラスティック製でICチップを内臓したカード
・2016年1月以降、本人の申請に基づき交付 ・顔写真付きでマイナンバーが記載されていない表面は、身分証明書として利用可能
・マイナンバーが記載されている裏面は、複写に制限 ・ICチップには、(1)券面記載事項(氏名、住所、生年月日、性別、個人番号、本人の写真等)、(2)総務省令で定める事項(公的個人認証に係る『電子証明書』等)、(3)市町村が条例で定めた事項等、に限り記録される。(2)(3)を利用して、多機能カード(たとえば、印鑑登録、住民票のコンビニ交付カード、公共施設利用カードなど)とすることも可能
3-3、公的個人認証 住基ネット(カード)が有している公的個人認証機能を引継ぎ、拡大
・ICチップに公開鍵暗号用のカギペアを格納 ・電子文書への電子署名機能(住基ネットカードでも提供されている機能) e.g.e-TAX ・本人認証機能(新規拡大) e.g.消費税率10%引き上げに際しての2%還付システムでの利用提案(2015年9月)
とりわけ、2016年1月以降、総務大臣の認定を受けた民間セクターも公的個人認証を利用して、本人認証を行うことができるようになる点がポイント
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・古典暗号方式よりも遥かに高度なセキュリティを伴う本人認証 ・コスト削減 ※現行の電子署名法とその附属法令は、暗号方式として古典暗号ではなく公開鍵暗号が用いられることを前提として、RSA暗号、離散対数暗号及び楕円暗号を認めている。
3-4、マイナポータル 2017年1月に稼働する情報提供等記録開示システム ・電子化されている自己情報の確認 ・情報提供ネットワークシステムによる名寄せ記録の照会 → 個人情報保護のツール さらに、 ・行政手続きのワンストップサービスの入口として今後機能拡大 ・民間開放も検討されている → 利便性向上のツール
4、おわりに
マイナンバー制度は、複雑な制度・技術の複合物であり、今後さらに制度・技術が追加されることが予定されている。 個人情報保護とプライバシー保護を図りつつ、新たな社会インフラとしてのマイナンバー制度利活用を考えるためには、行政、ビジネス、法律、技術の交錯についての知見が重要となろう。
【佐藤 信行 Sato Nobuyuki】…中央大学 法務研究科/教授
博士(法学) 中央大学 法学修士 中央大学 ▶ 詳しいプロフィール
中央大学校歌を歌う会
平成27年11月8日 於 鈴木誠元会長邸
平成27年11月8日 於 鈴木誠元会長邸 平成27年11月8日(日)、第18回、中央大学校歌を歌う会が鈴木元会長のご自宅で開かれました。中山正暉終身名誉会長をはじめ27名の会員が集まり、当日のスタッフえお入れると何と40名近い人が参集。お天気が良いときはテラスやお庭にも席を準備するのですが当日は生憎の雨。それでも一階と二階に分かれて全員が着座しました。
14時、先ずは食事会。ビールで乾杯をして豪華な食事を頂きました。お手製の分厚いステーキもご馳走になり、ワイン、日本酒も飲み放題。後半の校歌を歌う会でもお酒を沢山いただくつもりですがこれで会費は3000円ぽっきり。鈴木元会長、有難うございます。
久しく食事を頂いてお腹も一杯になったところで、「校歌を歌う会」の始まりです。こちらは二部構成になっており、最初は西村協さんと平岩佐和子さんのオンステージ。お二人の軽妙なトークと素晴らしい歌声で間近で聴かせて頂き、こんな贅沢はありません。お二人に一時間ほど歌を聴かせて頂いた後、橘えみさんと秩父さくらさんの和服による優雅な踊りを見せて頂き、第二部のカラオケ大会に移りました。
カラオケのトップバッターは中山終身名誉会長。ご自身でCDを出されるほどの腕前(咽前?)ですから、上手くないわけがございません。中西L、境会長、久保Lと続き、鈴木元会長と榎本会長の両奥様のデュエット?も聴かせて頂きました。皆がだいたい一曲ずつを歌い部屋は大盛り上がりになりましたが、時刻はもう19時半。中央大学校歌を三番まで全員で声高らかにうたい、程塚Lに音頭を取ってもらい応援歌を合唱し19時40分にお開きとなりました。
校歌を歌う会はいつも楽しみなのですが、今回は特に嬉しかったことが二つ。ご出席の中西美子Lが正会員として戻って来られることと、榎民子様が元気にご出席してくださったこと。これからも宜しくお願い致します。
【石村 博義・記】
東京桜門ライオンズクラブ訪問記
11月18日(水)、境会長と田口幹事長とで、東京桜門ライオンズクラブの例会に行って来ました。初めての他大学ライオンズクラブへの訪問であり、例会場が帝国ホテルですので、どんな例会を行っているのか興味津々でした。
当日まず受付でビジターとして記帳をしました。開会での冒頭の会長挨拶が、司法書士である浅野会長ご自身の仕事上の話題を毎回テーマと決めて話をしているとのこと。今回は、成年後見人制度が悪用され財産の横領等の問題とその防止策の問題点を話されました。こんな会長挨拶もあるのだと興味深く大変参考になりました。
参加者が13名と少なく当クラブの賑やかな例会を思い浮かべ複雑な思いに囚われました。 また懇親会のサービスが少し慌ただしくて、落ち着いて飲食がしにくかったのが少し残念でした(その分盛大に二次会に行くらしい!?)。
後はメンバースピーチがあったり報告事項があったりと、次第としては当クラブと同じようなものでしたが、一点ドネーションの仕方が違っていました。各テーブルにドネーション箱が置いてあり、希望者が一人ずつ立ち上がって理由を話した後、箱に投入するやり方でした。木島L作成の会員・会則委員会の「テールツイスターの活躍」を思い出しました。当クラブの活発さを思いつつドネーションの難しさを感じました。最後に全員でローアを行い閉会となりました。
他クラブ例会訪問はクラブ例会運営について大変参考になり自クラブの良い点、直すべき点等など認識出来良い経験でした。
【田口 彰紀・記】
11月19日(木) 第ニ例会講演 銀座東武ホテル「芙蓉」出席者25名
ご来賓として、中央大学総合政策学部長の松野良一先生にお越しいただきました。 松野先生には、先日報道された中央大学の中長期事業計画(法学部の都心回帰、学部再編等)についてご講演いただき、今後の中央大学の発展について思いをめぐらす良い機会となりました。 また、昨年1年間を通して新会員勧誘に貢献したライオンズを表彰する会員増強アワードが小平康代Lに与えられ、アワードピンの贈呈式が行われました。